「音楽/響き」を言語化されたものから受け取るのではなく、まず「聴くこと」そのものから始めましょう…というプロジェクトも第7回を迎えました。折からのコロナ禍で「生きること」の困難を強いられておりますが、1960年代中期 アメリカの黒人サックス奏者アルバート・アイラーも50年前、純粋がゆえに「生きること」の困難から1970年11月25日34歳で還らぬ人となりました。今回の「何処でも…dzumi」は、そのアルバート・アイラーの登場が、多くのミュージシャンやアーチストに影響を与えた初期の音源を聴きながら…。1964年末、SJ誌編集部に届いた一枚のレコードESP-DISK『Spiritual Unity』。日本での需要と65年当時の状況を交えて語りたい。(ちなみに先行してデンマークで63年に吹き込まれた『My Name Is Albert Ayler』も、日本ではESP盤と同じころリリースされたのです)。また同アルバムには共演したBassのゲイリー・ピーコック、Dsのサニー・マレイ (2017年12月7日没)の存在も外せません。そのゲイリー・ピーコックが今年9月4日85歳で逝去。併せて追悼したいと思います。さらに!今回最後の10分間は、“ご無沙汰で〜す”の声と共にSound Cafe dzumiにやってきて演奏してくれた沖 至さん(8/25 Parisで逝去)も偲びつつ、6月25日にベルギーで亡くなった偉大な詩人でありトランペッター:ジャック・クールシルさん!(マルチニークが生んだ巨人。ESP-DISK 1032サニー・マレイ盤を想起されよ!)から届いた遺言としての遺作『HOSTIPITALITY』(海洋色のアナログ盤)。J.デリダ、E.レヴィナス、E.グリッサンらと共振/強震しながら伝えたかったものは何か…。